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スタイル説明/ギャル男・お兄系

ギャル男・お兄系を語る前に、まずはギャルについて語らねばなるまい。1980年代は女子大生がファッションリーダーだったが、1990年代は女子高生が注目されるようになった。きっかけは80年代終盤からはじまったポケベルの料金値下げだろう。ポケベルは個人の交友範囲やプライベート空間を劇的に広げ、プリクラやブルセラが社会現象となった。使い捨てカメラやプリクラだらけのシステム手帳を持ち、夕方からルーズソックスに履き替えて渋谷に繰り出す彼女たちの中から、1990年代半ば以降にかけて「コギャル」という小麦肌の一派が生まれる。元々は、南カリフォルニアのサーフスタイルやリゾートファッションの模倣であったことから、「LAギャル」あるいは「パラギャル(パラダイスギャル)」と呼ばれていたが、1996年に渋谷109がリニューアルしてギャル系ブランドのメッカとなった頃には、すでに「コギャル」が一般的になっていた。

特徴的なのは、マイクロミニスカートや厚底サンダル、ローライズジーンズなど1960年代風の若くなければ似合わないファッションに積極的に挑戦していたことだ。また、彼女たちは、南カリフォルニアと同様の気候を持った沖縄出身の安室奈美恵(1992年デビュー)に共感し、小室ファミリーの音楽を愛した。しかし、年月が流れると、やがてコギャルも卒業を迎え、単純に「ギャル」と称されるようになる(なお、ギャルはさらに年齢を重ねると、コンサバ志向のお姉系となる)。以降、現在までギャルは若者のオピニオンリーダーであり、ファッションリーダーであり続けている。

非常に前置きが長くなったが、そんなコギャル・ギャル(お姉系)に相応しい男になるために、日焼けサロンで体を焼き、髪を金色に染め、ギャル系ファッションを真似ようと必死に頑張った涙ぐましい努力の結晶が、ギャル男(お兄系)スタイルだ。発生当初は、ホストやディスコ(当時)の黒服のようなスタイルだったが、すぐにサーフスタイルやパンクスタイルが中心となった。年齢は15歳~20歳の高校生・フリーターが中心。ちなみに、コギャルには「ヤマンバ」「汚ギャル」「着グルミン」といった変態亜種が存在するが、ギャル男にも自我が暴走した「センターGUY」という悲劇スタイルがある。また、20歳を過ぎれば、D&Gアルマーニ・エクスチェンジなどブランド物を身にまとい、チャラさは残しながらもトラッドにキメた「お兄系」となる(年齢は25歳までが限界)。

【「ギャル男・お兄系」に含まれるスタイル例】
■サロン系
■裏渋
■陸サーファー

【代表的なブランド例】
ピコ
ハンテン
◎アルバローザ
バッファローボブズ
D&G
アルマーニ・エクスチェンジ(A/X)
バーバリーブラックレーベル

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